余 yoteki 滴

「価値があるものではないか」

(マタイによる福音書6章26節)

 

上記の聖句は、3月22日の「ローズンゲン」新約日課。

キリストは、マタイによる福音書6章25節で、「思い悩むな」と教えられ、そして続けて、あなたは「鳥よりも価値あるものではないか」と語られる。

この言葉に、人々は驚く。

鳥よりも価値がある、と言われたことはなかったから。鳥は獲って食べることができる。でもお前は穀潰しで役立たずではないか、と言われていたから。領主であれ、地主であれ、村長であれ、収穫の役に立たないものを不要な存在、無用な存在として扱う。私はそう扱われて来た。無為徒食である。無駄である。「働き」のない私は、それに抵抗できない。

 

しかしキリストは、自分の命のことで、自分の体のことで思い悩むな、と今日、私に言われる。

そのままの私を、キリストはご覧になる。飾ることではなく、言い繕うことではなく、そのままでキリストの前に歩み出しなさい、とキリストは言われる。あなたには「価値がある」、キリストはそう私に語りかけられる。

(2019/03/24週報掲載)

 

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